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Memory of Night 番外編

第3章 熱々、バレンタインデー!


「立って。後ろを向いて壁に手をついて」


 達した余韻に震えが止まらない宵に、晃はなんの躊躇もなくそんなことを告げる。


「もう……出たい」


 灰色に濡れた瞳から、大粒の涙が零れ落ちる。


「俺のもしてくれたらいいよ」


 それは、晃もイカせればいいといいことだろうか。

 浴室の中は熱すぎて、息苦しいほどだった。

 早く外の冷たい空気を吸いたい。宵はその一心で、晃のものをくわえようと体をかがめる。

 宵が放った白濁にまみれたそれは、大きくそそり立っていた。

 そっと両手で包み、唇を当てようとしたが晃の手に顎を掴まれ阻まれてしまう。


「聞いてた? 俺の言葉」


 問いかけられて、宵はわずかに首をかしげる。


「今日は口じゃなくていい。宵のここに入れたい」


 晃の指が後ろへまわり、秘部に触れる。

 指先でこすられ、宵は声が上擦らないように必死に抑えて晃に訴えかける。


「なら、ベッド連れてけよ」

「そこまで待てない」


 晃は立ち上がり、半ば無理矢理宵の体も立たせると、腕を捻って強引に後ろを向かせた。


「晃っ」


 悲鳴じみた声は無視する。

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