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母親の瑞穂の機嫌が悪い。。。


今に始まったことではないけど

美沙はここ数日うんざりしていた

機嫌の悪い原因は分かってる

夫婦に子供がいないことだ

私のせいじゃ無いわ、こっちまでイライラしてくる

私はまだ３０代になったばかりなんだし

そりゃ、夫の雅也は３７才だけど。。。

だいたいあの人が気に入って結婚させたのは母なんだし

とにかく、ちょっと同窓会で自分だけ孫がいない事を言われたからって。。。

この前まで、何も言ってなかったじゃないの。。。。



美沙にとって雅也は夫として満点とは言い難い

彼が自分を邪険にしてる事は全くなく、むしろ自由にさせてくれる夫だと思っている

妻は流行の審美歯科の共同経営者

夫は医療関係の商社経営者

世間的は理想の夫婦に見えてるんだろう

あと子供がいたら。。。まあそれも焦らなくてもいい話でまだいい

夫婦仲は悪くはない

だけど、仲のいい夫婦では無いと分かっている

彼は私を女として愛してはいない。。

それはわかっていて、でも、愛を求めようとは思っていない

あきらめ、ではなく、割り切りだ

それは自分の親夫婦をみていて。。。そう思っている


夫に女がいるかも、と思った事はない

多分、特定の女性と付き合うようなリスクは犯さないわね。。

でも、割り切った関係の女性はいるんだろうか

だからといって私達は、家族は変わらないのよ。。。



親と同居で、職場も一緒

家と職場が隣り合わせ。。。というのは考えものだわ、

不機嫌な母の顔をみる時間が来た。。。。美沙はうんざり気分でパソコンを閉じた

今朝はとうとう婦人科で調べてこいとまで言出してきた




ーだから、調べてもらうだけでもいいじゃないの

何も無かったらそれはそれでいいんだから

ああ、やってるわ。。。玄関を開けたとたん、

居間から聞こえてくる母親の声に美沙はうんざりした

ーもういい加減にしてよッ、と声を言いながらドアをあげる

母が父の辰夫が揉めていた

と、いっても母が父に、一方的に言ってるんだろうけど。。。

ーまあ、そこまで焦らなくても、ねえ。。

２人とも忙しいからちょっと休みを取らせて旅行にでも行くとかねぇ

そうゆうことを大事にしてみるとか。。。

ーなに馬鹿なこといってるんですか、あなたは。。。