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国家特別プロジェクト

第1章 オリエンテーション

オリエンテーションが終わると、私たちはそれぞれ自分の部屋へ向かうよう指示された。
エレベーターに乗り、指定された階へ。
私の部屋は――7階。

廊下に並ぶドアの横には、小さなネームプレートがかかっている☁️
「あさくらまりか」
「あんどうこころ」

――どうやら、この子が私のルームメイトらしい。

少しだけ緊張しながらドアを開けると、そこにはやわらかなパステルオレンジの空間が広がっていた。
白を基調にした家具と、オレンジ色のカーテンやベッドカバー。思っていたよりもずっと可愛い。

「……あ、こんにちは!」
ちょうど中にいた女の子が振り返る。肩までの黒髪をふわっと揺らして、少し恥ずかしそうに笑った。
「もしかして、まりかちゃん? 私、あんどうこころです😄」

「あさくらまりかです☺️こころちゃんよろしくね」
私も笑顔になって、自然と緊張がほどけた。

部屋にはすでに衣服やアメニティが用意されていた。
シンプルなルームウェアに、同じ色味のタオルや化粧水セットまで。すべて新品で整えられている。
国が全部用意してくれる、というのはこういうことなんだ。

「なんか、すごいね。ホテルみたい」
私が言うと、こころちゃんはうなずいてベッドに腰を下ろした。

「うん。正直ちょっと怖いと思ってたけど……部屋がこんなに可愛いと安心する😌」
「だよね!オレンジって元気出るし。三ヶ月ここなら頑張れそう🧡」

お互い笑い合って、少しずつ言葉が増えていく。

私は心の中で小さくつぶやいた。
――この三ヶ月、こころちゃんとどんな毎日を過ごすんだろう💭

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