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Lovers Game 〜光と影〜

第12章 リアルを生きる僕ら

『ごめん…もう言わないから…はなして』



廉は体を捩らせて俺の腕を解こうとする





『・・・・強くなくていい』




『れ……』




『しっかりなんか…してなくていい』




出口に向かった時の足取りのように
シャキシャキとなんか、、
歩けなかったはずだ

腕に抱える廉の体から伝わる熱
少し…重そうに脱力している足元



『全部…ひとりで背負わなきゃ、なんて
自分に鞭を打たなくていい・・・』




『蓮・・・・』





『絶対勝てない勝負に・・・無策に一人で突っ込むな』





『・・・』





『俺の前で…ボロボロに怪我するな・・・

満身創痍で・・・・泣くな…』





『・・・~~』





『ひとつや、ふたつ・・・

思いきり…喚き散らす程の

弱点があるくらいでいい』




『・・・』





『俺の前では・・・そんな風に…

調子が狂ってるお前でいてくれる方が

俺は・・・調子良くいられるぜ』




ぎゅ・・・





ドアに手をかけて、ずり落ちそうに脱力する廉を
支えながら振り向かせてその唇を塞ぐ








『それが・・・・・・俺の…答えだ』

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