心の揺らぎと格闘中 第5弾
第11章 樹と樹莉
樹は、独り暮らしをしている
樹莉のアパートへ…
息を整え…チャイムを鳴らした…
暫くして…鍵を開ける音と共に…
樹莉は遠慮がちに顔を覗かせ…
「あ、あの…お疲れ様です…」
樹は久々に逢う…樹莉の可愛い姿に…
「うん…久し振り…だね…」
樹は自分の指先で…樹莉の頬を撫で…
「もう…くすぐったい…」
樹莉も…
顔を綻ばせ照れながら、そう言った…
「寒い…ハグしても…良いかな?」
樹は樹莉の返事を待たずに
玄関を閉めて優しく抱きしめ……
暫く、ふたりはハグしたまま…
「あ、あの…苦しいよぉ…」
樹莉は樹の腕の中でジタバタ…
「あっ、ごめん…
キスの仕方…どうして良いか分からず…」
樹は額に手を当てて溜め息を吐いていた…
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