心の揺らぎと格闘中 第5弾
第11章 樹と樹莉
【樹と樹莉】
一方、樹は樹莉から着信がある事に
気付いて折り返し電話を、かけ直した…
「もしもし…樹莉…
すぐに電話に出れなくて、ごめんね…」
樹は、素知らぬ素振りで、そう言うと…
「大丈夫だよ…あの…樹…今夜のデート…
やっぱり、まだ間に合う…かな…?」
樹莉の遠慮がちの声に…
「うん…大丈夫だよ…
今、何処にいるの?迎えに行くよ…」
樹は優しく、そう言うと…
「家に居る…今すぐ逢いたい…」
樹莉の甘える声に…
「俺も…
樹莉に逢いたい…すぐに行くから…」
樹は電話を切り…横切る風は冷たい…
だけど、身体は火照って気持ち良く…
樹莉のアパートまで全速力で走った…
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