
マッチ売りの少女と死神さん
第3章 1月1日…死神さんに注がれています
そんなサラの耳にホーリーが言葉を吹きかける。
「そしたら、次は…気持ち良くなってくるんだよお…?」
ホーリーの指が、初々しく膨らんだ丘陵に沿って移動していた。
肌に触れるか触れないかの、注意深さで。
「や……やめ……」
サラは頼りない拒絶を口にしながら、小さな息を何度かに分けて吐いた。
彼のやり方は昨日とはまるで違った。
………ぞわぞわする。
かといって寒くも、過度に怖いわけでもなかった。
わずかに触れられただけで、サラの肌に余韻が残っていく。 そして余韻は過敏にしびれて熱を持つ。
目を固くつぶりながらサラが訴えた。
「いや…こんなこと……まだ私、には…早い…です」
「早くないよお…ココもちゃあんと女性だもん……ふふふ、こうやって胸の周りを撫でてるだけで、隠れてた乳首が顔を出してきたよお…」
サラが顔を赤くして身をよじらせる。
すると鎖骨の下を軽く彼の爪がかすり、くぼみに沿って肩口へ。
その拍子にサラのブラウスの前がひらとはだけた。
手のひらで肩を包まれて、ホーリーの吐息を感じた。
「かわいいピンク色の乳輪だねえ? ここも指で撫でたらどうなるかなあ…」
「い…いやあ…」
胸の中央がじんと熱くなり、置かれたホーリーの指先が頂点の周りをくるくるなぞっていた。
「敏感そうな乳首も触っちゃうねえ」
それは段々と狭まり、つん……と、濃い桃色の突起に触れる。
サラの口からほんのりと甘い息が混ざり始める。
ホーリーはサラの反応を見て口の端をあげた。
「ふふ、感じてるんだねえ」
「ちがっ、違う」
顔を真っ赤にして否定するが、うわ擦った声はどこか説得力に欠ける。
頂点を優しく摘ままれ、または乳輪を指先で擦られるたびにサラの腰が浮きそうに揺れた。
「やめ…てえ」
少女は何も見たくないとでも言いたげに、固く目を閉じたまま、首を横に振った。
そんなサラの態度も、相手の嗜虐心を煽るだけだということに、彼女は気付いていない。
