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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

「気が利かなくて申し訳ない。それでは尾仁牙島伝説の話はまた今度語るとしようかの。皆さん、ゆっくりと食事を楽しんでくだされ」


 そう言うと、鬼藤はニコニコしながら食堂を出て行った。


「はあああっ〜! やっと行ったよ、あのジジイ」

「こ〜ら、千代。口が悪いわよ」

「だってぇ〜! うちらが頑張って採ってきた食材、ほとんどあいつらが食べちゃったんだよ!? ありえなくない?」

「でもアタシたちも狩りをさせてもらったし、島で自由にさせてもらってるでしょ。アタシはおもてなしできて良かったと思ってるわ」

「うっ……」

「ほら、千代。アタシが作った料理食べて? 美味しいわよ、柔らかくて」


 レシピェールはソースの絡んだお肉を千代の口に運んだ。


「ちょ、そんなの自分で食べれ……ンンッ!」


 ジューシーな肉の甘さが口の中に広がって、千代は幸せな気分に包まれた。




 

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