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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

 その時、武藤の部屋のドアが開くと、中から柚里と勇治が出てきた。


「ゆずゆず、武藤さんの容態は……?」

「とりあえず大丈夫です。頭を怪我してたので、一応様子を見たほうがいいとは思いますが……」

「湯豆川、疲れただろ? 片付けは俺がやるから、先に休んでこいよ」

「いいの? ありがとう、勇治さん」


 小夏は勇治と柚里の会話にモヤッとした。なんとなく二人の距離が近づいた気がする。


「ほんと看護師ペアがいて助かったわ。病院はないけど、応急処置できるくらいの道具は揃っているから、とりあえずは安心ね」

「あっ、そういえば武藤さんのスマホに何度も着信があって。かけ直した方がいいんでしょうか?」


 そう言ってる間にも、武藤の部屋から着信音が聞こえてきた。


「俺が出てみるよ。緊急な電話かもしれないしな」


 勇治は部屋の中に戻ったかと思うと、数分後に部屋から出てきた。



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