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母子家庭

第7章 リンパマッサージ

右腕が10回くらい終わると優は、

「今度反対ね!」

と言って私に左手を上に伸ばすように促し、私が腕を上に伸ばすと、さっきと同じようにTシャツを肩までめくった。私は、

「脇大丈夫かな?」

と言うと、優は、

「大丈夫だって!親子なんだから!」

と言い、

左も同じように手首から脇までマッサージをされると、やっぱり脇で変な声が出そうになる。

マッサージなんだから、変な声を出してはいけないと自分に言い聞かせた。

優は、そんなこと気にせず、淡々とやっているようだが、何となく脇を触るときだけ、エッチな触り方になっているように感じるのは、私が変な気になっているからだろうか?

この程度で、感じてたら優は嫌がって、この先指示してやってもらおうとしていることが、やってもらえなくなる可能性もある。

私はあくまで淡々とマッサージをしてもらうスタンスを貫かないと…。

そう思い、脇を触られたとき感じる素直なリアクションを無理矢理堪えた。

そうしているうちに、優は、

「10回終わったよ!次は、何をすればいいの?」

と聞いた。

私は、もう少しやってもらいたいのを言い出せず、

「つ、次は、首筋から鎖骨にかけてなんだけど、先ずは首かな〜!でも、恨みあるからと言って、首絞めちゃダメよ!」

と軽く冗談を言った。優は、

「あのねー、僕、まだ子供だから、お母さん殺したら僕も生きていけないでしょ!まー、不満は少しはあるけど、お母さん好きだから…。」

と言った。その後直ぐに、

「好きって言っても家族だからって意味だからね!」

と言った。私は、笑って

「当たり前じゃない!私も、優は、私の子にしては良い子だから好きよ!」

と言った。優は、

「そうだね!僕、お母さんの子にしては良い子だよね!」

と言った。私は、

「はいはい!ほら、早く!首のマッサージ!」

と言って、優に先に進むよう促した。
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