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スミカ

第1章 105号室

「今日は晴れて良かったですね。この辺りは駅も近いしスーパーもあるし、便利な場所だと思いますよ~」


なるほど…いきなり本題には入らず、世間話から攻めていこうってわけだな。


「みたいですね、じゃあ俺はまだ片付けあるんで…」


そう言ってドアを閉めようとした時、


「でも、夜中は絶対外に出ないでくださいね」


思いもよらない言葉が返ってきた。


一瞬戸惑った俺だが、まあ夜は暴走族がいて治安が悪いんだろうなと解釈して、ドアを閉めた。


「また来ますね」


ドア越しから声がする。
「いや、もう来なくていいって」と心の中で呟き、俺は舌打ちをした。


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