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もう離れられない~年の離れた弟と~

第1章 弟の気持ち

「初めまして、杉浦新太です。」

高校生の私の前に現れたのは、まだ11歳の小学生の新太だった。

お母さんの再婚で、私も杉浦姓になるけれど、お母さんが幸せならそれでよかった。

「真保です。今日からお姉ちゃんって呼んでね。」

「はい、お姉ちゃん。」

そして握手を交わした新太は、中学生になり急に身長が伸びた。

私の呼び方も”姉貴”に変わり、大人っぽくなった。

その時は私は大学生で、新太の家庭教師をしていた。

新太はどんどん成績が良くなって、大人になっていく。

そんな新太が眩しく見えたのは、彼が思春期だからだけではないと思う。


しばらくして新太は、私が勤める高校に入学してきた。

それも成績優秀者の特待生枠で。

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