テキストサイズ

シャドー鳥インフルエンザ編

第1章 ゾンビが発生した。

コンピュータージャックは、低音で人間に近い音声で、伊藤恵令奈と坂東久美子に話しかけて来た。

「ねえ、坂東さん、このコンピューター、ジャックさんて、凛々しくて、かこっこよくない?」
「ええ、なんか第一印象は、怖いって思ったけれど、話しかけられると、頼れそうね」

伊藤恵令奈は、坂東久美子にモニターの中に、頼もしい奴がいると話しかけていた。女ゾンビの手から逃れて、精神的にも、安心し始めていたのだろう。

ガチャ、バタン、ドアを開けて、ナースステーションBから、威勢よく出てきたのは、若手の看護師の山吹美幸だった。山吹美幸は、まだ21歳になったばかりの、駆け出しの新人だった。坂東久美子先輩から、至急警備員を呼び出すようにと、指示をされていたが、呼び出す事が、出来なかった事を、伝える為に慌てて出てきたのだ。

「坂東先輩、すいません、警備員なんですけど、呼び出すことができなかったんです」

「なんですって、呼び出せないって!?」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ