
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2
58 部屋に行くということ
「ふう、ありがとう、ごちそうさま」
わたしは店の外に出るなりそう言った。
和哉にご馳走になった事がなんとなく嬉しかったのだ。
「いえ、僕が誘ったんだし、これがケジメですから」
すると彼がそう言ってきた。
ケジメかぁ…
とりあえずは和哉にとってのこの五年間のケジメなのか…
だが、わたしにはその和哉自身のケジメ等は何の意味もなかったのだ、なぜならば、こうした和哉との再会等など万にひとつも考えた事もないし、思った事もなかったからである。
確かに和哉の事は忘れられない存在ではある、だが既にわたしの中では過去の存在であり、忘れられないが故に敢えて脳裏の片隅に鍵を掛けて封印していた存在なのであった。
だからケジメ等は、全くわたし的には関係はなかったのではあるが、和哉の気持ちは理解ができたのだ。
まあ、和哉がケジメを付けられたんだから、それで良しかな…
わたし的にはその程度であったのだ。
「ふうぅ、あっ、そうだ、和哉、彼女さんの写真…」
それよりもわたし的には今の和哉の彼女さんの存在の方が大切な事柄であった。
その自信たっぷりな弁護士秘書の彼女さんに本気で会ってみたかったのだ…
だが、さすがに会うわけにはいかない、だからせめて写真で顔が見たいのである。
「えっ、あ、はい、写真は僕の部屋にはありますけど…」
そう和哉は言った。
「え…、あ、そうかぁ…
部屋かぁ、そうだよねぇ…」
わたしはそう呟きながら、和哉の顔を見る。
「部屋かぁ…」
わたしはそう呟いた。
そして考える。
携帯電話に入っていなければ当然アパートの部屋にあるという事になるのは分かっている筈じゃないか…
ついつい暴走してしまった、今更引くに引けないじゃないか…
わたしはまた、つい、油断をしてしまったようであったのだ。
この和哉の爽やかさ、そして弟の様な可愛さがついわたしの心の油断を誘うのである…
決して元彼という枠の存在ではないのであるが、昔、そう五年前に約二週間という僅かな時間ではあるのだが、ほぼ毎日セックスをヤリまくっていた、といえる関係であったのだ。
そしてわたしが突然消え、それを五年間も追い求めてくれ、奇跡の再会をしたのである。
和哉の部屋にホイホイと行っては危険なんじゃないのか…
「ふう、ありがとう、ごちそうさま」
わたしは店の外に出るなりそう言った。
和哉にご馳走になった事がなんとなく嬉しかったのだ。
「いえ、僕が誘ったんだし、これがケジメですから」
すると彼がそう言ってきた。
ケジメかぁ…
とりあえずは和哉にとってのこの五年間のケジメなのか…
だが、わたしにはその和哉自身のケジメ等は何の意味もなかったのだ、なぜならば、こうした和哉との再会等など万にひとつも考えた事もないし、思った事もなかったからである。
確かに和哉の事は忘れられない存在ではある、だが既にわたしの中では過去の存在であり、忘れられないが故に敢えて脳裏の片隅に鍵を掛けて封印していた存在なのであった。
だからケジメ等は、全くわたし的には関係はなかったのではあるが、和哉の気持ちは理解ができたのだ。
まあ、和哉がケジメを付けられたんだから、それで良しかな…
わたし的にはその程度であったのだ。
「ふうぅ、あっ、そうだ、和哉、彼女さんの写真…」
それよりもわたし的には今の和哉の彼女さんの存在の方が大切な事柄であった。
その自信たっぷりな弁護士秘書の彼女さんに本気で会ってみたかったのだ…
だが、さすがに会うわけにはいかない、だからせめて写真で顔が見たいのである。
「えっ、あ、はい、写真は僕の部屋にはありますけど…」
そう和哉は言った。
「え…、あ、そうかぁ…
部屋かぁ、そうだよねぇ…」
わたしはそう呟きながら、和哉の顔を見る。
「部屋かぁ…」
わたしはそう呟いた。
そして考える。
携帯電話に入っていなければ当然アパートの部屋にあるという事になるのは分かっている筈じゃないか…
ついつい暴走してしまった、今更引くに引けないじゃないか…
わたしはまた、つい、油断をしてしまったようであったのだ。
この和哉の爽やかさ、そして弟の様な可愛さがついわたしの心の油断を誘うのである…
決して元彼という枠の存在ではないのであるが、昔、そう五年前に約二週間という僅かな時間ではあるのだが、ほぼ毎日セックスをヤリまくっていた、といえる関係であったのだ。
そしてわたしが突然消え、それを五年間も追い求めてくれ、奇跡の再会をしたのである。
和哉の部屋にホイホイと行っては危険なんじゃないのか…
