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シャイニーストッキング

第6章 絡まるストッキング5 和哉と健太

 57 真実(まみ)④

 あの五年前、仮にあんな別れ方、突然の失踪的な終わり方をしなければ、僕はおそらくは地元の大学に進学していたと思うのである。

 その位に僕にとっては衝撃的であったし、それに伴い五年間という時間が止まったままてまあったのだ…

 しかし、大学四年に進級した時に、この真実に出会った時に、そして真実にこのフェチ嗜好をカミングアウトし受け入れて貰った時に僕は、ふと、心の奥に隠しておいた想いが過ったのであった。

 それは
 もういいんじゃないのか…
 という、本当の心の本音の声であったのだ。

 もういいんじゃないのか…

 もう十分なんじゃないのか…

 もっと拘り、悩むべき問題がたくさんあるんじゃないのか…

 仮に、再会できても何があるのだ…

 と、そんな想いが、真実の優しい想いと、理解により、湧き起こってきていたのであった。
 そしてその湧き起こってきていた、隠しておいたその想いに僕自身もようやく諦めをつけよう、つけて次の人生のステップに繋げていかなくては…と、思い始めた矢先だったのである。

 とうとう美冴さんと再会してしまった、いや、まだ見かけた程度ではあるのだが…

 僕の中で止まっていた時計がまた、再び、動き始めてしまったのであった。
 だから、今、この目の前にいる真実には悪いのだが、どんな流れ、結果になろうとも、何がなんでも美冴さんと確実な再会を果たし、話しをして、自分自身で納得し、この僕の中のあの五年間の想いの時計をもう一度動かして、そして止めたいのである。

 そしてこの想いを完全に、全て、この目の前の、愛しい真実に向けたいのだ…

 そんな想いをしながらも、オスの欲求の、そしてストッキング脚フェチ嗜好の想いのままに、真実のストッキング脚の爪先を舐め、しゃぶっていく。

「あん、そこはぁ、き、汚いからぁ」

「真実のだ…
 汚くなんかないさ…」
 僕はそう囁きながら、左脚の脚首を掴み、ヒールを脱がしたストッキング脚の爪先をしゃぶっていくのである。

「あん、そんなぁ、ああ、かずやぁ…」
 僕は夢中になって真実のストッキング脚の爪先をしゃぶり、舐めていくのだ。

 オスの衝動の疼きは益々、昂ぶっていく…






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