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シャイニーストッキング

第2章 絡まるストッキング1

 29 ハイテンション

「あっそういえば昨夜、笠原主任と…」
 笠原主任と女二人で横浜中華街で食事をして色々話してきたんだ…
 と、わたしは語り始めたのだ。

「そうなのか、なんか楽しげだなぁ」
「はいすごく楽しかったです…」
 そう応え、昨夜の笠原主任との会話を色々と話したのである。
 
「そうなのか」
「うん」
「ふーん」
「そうなんだぁ」
 等々の相づちを入れ、部長は、浩一さんはこんなわたしの話しを聞いてくれるのだ。

「本当に楽しかったみたいだなぁ」
 そう浩一さんが言った時である。
 わたしはハッとした。

 やだ、わたしったらこんなハイテンションで…
 そうなのだ、わたしは初めてなくらいのハイテンションで昨夜の話しをしていた事に気付いたのである。

「な、なんか、おしゃべりし過ぎちゃって…」
 恥ずかしい…
 と、呟いた。

「そんな事ないよ、なんか楽しげな思いが私にまで伝わってきたよ」
 そう言ってくれたのである。

 やはりわたしは間違いなく変わってきているのだ、こんな気持ちが昂ぶって話した事なんていままでなかったし…

 すると浩一さんは優しい目をわたしに向け
「こんな可愛いいゆかりも堪らないよ…」
 そう囁いてきてくれたのだ。

 ドキッ、ドキ、ドキ…
 胸が一気に昂ぶり、騒めいてくる。

 ああ、心が濡れてきた
 ああ、抱かれたい…

 だが残念な事なのだが、わたしは杉山くんとのステーキハウスでの食事中に生理になってしまったのである。
 元々が二日前位から、つまりは抱かれた次の夜位から生理の兆候が始まってはいたのだ。

「あ…でも、ダメなの…」
 わたしは浩一さんのその目の意味をそう捉えて囁いたのである。

「そうなのか…」
 そう応えてきたのだ。

「ごめんなさい、わたしが今夜お誘いしたのに…」
「いや、大丈夫だよ、それについこの前にしたじゃないか」
 そう笑みを浮かべる。

「ええ、でも…抱かれたかったの…」
 そうわたしが呟くと、なぜかじっと目を見つめてくるのだ。

「…いや、ゆかりは最近ホント可愛いくなってきたなぁ…」
 優しい目をして言ってきた。

「ちょっと前迄はそんな感じじゃなかった様な…」
「ええ、そ、そうですかぁ」
 ああ…
 と頷いたのである。

「堪らないよ、可愛いくなってきたよ…」
 この感じがいいよ…


 


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