
シャイニーストッキング
第15章 もつれるストッキング4 律子とゆかり
67 車内での会話
コールセンター部に間借りしている準備室のある西新宿から、生保本社のある新橋迄の約30分の車内では…
「ゆかりさんのお部屋どうだったの?」
という美冴さんの問い掛けから…
「はいっ、もぉ、夜景から朝の風景までぇ、物凄くってぇ…」
そんな越前屋さんのやや興奮気味な会話ですっかり盛り上がり…
「もぉそんなぁ、大袈裟なんだからぁ」
と、つい、わたしもそんな越前屋さんのノリに乗じて、女三人で楽しい会話を交わし、今朝の例の、彼、大原常務専属秘書さんからの電話による緊張感と心の騒つきと揺らぎ感をすっかり忘れさせてくれていたのだが…
間もなく、いや、もう少しで着くであろうタイミングで…
「あ、そういえば、今日中には大原常務戻ってきますよぉ」
と、越前屋さんが突如言ってきたのだ。
「え、あ、うん、そうみたいね」
わたしは思わずそう応えると…
「連絡があったの?」
と、敏感な美冴さんがそう訊いてきた。
きっと、そう応えたわたしの声音が美冴さんに何かを伝えたのだろう…
すかさず美冴さんがそう反応してきたのだ。
だからわたしは素直に…
「うん、実は、今朝の9時半頃にね……」
そこで秘書の松下さんとの会話を正確に話したのだ…
どうそ中途半端に隠したり、誤魔化しても敏感な美冴さんにはバレてしまうから。
「ええっ
『ファイナンシャルプランナー』と
『マネー・ライフプランナー』の二つの有資格者なんですかぁ?」
すると、美冴さんより先に越前屋さんがそう食い付いてきたのである。
「うん、そう云っていたわ」
そう答えると…
「うわぁ、誰なんだろう?
確かになかなか二つ持ってる人はなかなかいないですけどぉ…
でもぉ、確か元々は青山さんという資産運用のスペシャリストのリクルートの出張だった筈なんですけどぉ?」
「そうらしいみたいで、詳しくは直接話したいって…
だから、二人も同席してよね」
と、話しの流れでそう頼む。
だけど本当は…
わたしひとりであの謎の存在の秘書の松下さんに対峙したくなかったのだ。
コールセンター部に間借りしている準備室のある西新宿から、生保本社のある新橋迄の約30分の車内では…
「ゆかりさんのお部屋どうだったの?」
という美冴さんの問い掛けから…
「はいっ、もぉ、夜景から朝の風景までぇ、物凄くってぇ…」
そんな越前屋さんのやや興奮気味な会話ですっかり盛り上がり…
「もぉそんなぁ、大袈裟なんだからぁ」
と、つい、わたしもそんな越前屋さんのノリに乗じて、女三人で楽しい会話を交わし、今朝の例の、彼、大原常務専属秘書さんからの電話による緊張感と心の騒つきと揺らぎ感をすっかり忘れさせてくれていたのだが…
間もなく、いや、もう少しで着くであろうタイミングで…
「あ、そういえば、今日中には大原常務戻ってきますよぉ」
と、越前屋さんが突如言ってきたのだ。
「え、あ、うん、そうみたいね」
わたしは思わずそう応えると…
「連絡があったの?」
と、敏感な美冴さんがそう訊いてきた。
きっと、そう応えたわたしの声音が美冴さんに何かを伝えたのだろう…
すかさず美冴さんがそう反応してきたのだ。
だからわたしは素直に…
「うん、実は、今朝の9時半頃にね……」
そこで秘書の松下さんとの会話を正確に話したのだ…
どうそ中途半端に隠したり、誤魔化しても敏感な美冴さんにはバレてしまうから。
「ええっ
『ファイナンシャルプランナー』と
『マネー・ライフプランナー』の二つの有資格者なんですかぁ?」
すると、美冴さんより先に越前屋さんがそう食い付いてきたのである。
「うん、そう云っていたわ」
そう答えると…
「うわぁ、誰なんだろう?
確かになかなか二つ持ってる人はなかなかいないですけどぉ…
でもぉ、確か元々は青山さんという資産運用のスペシャリストのリクルートの出張だった筈なんですけどぉ?」
「そうらしいみたいで、詳しくは直接話したいって…
だから、二人も同席してよね」
と、話しの流れでそう頼む。
だけど本当は…
わたしひとりであの謎の存在の秘書の松下さんに対峙したくなかったのだ。
