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シャイニーストッキング

第14章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一

138 フェチの嗜好

 なによりも今の私には…
 この夜景やそんな天使の如くの甘い声音よりも、隣に座る律子のワンピースから伸びている、美しい脚の、いや、美しい光沢の艶やかなストッキング脚の方が遥かに煌めいて見えていたのだ。

 目の前の眼下に広がる夜景の見える大きな窓に対して、カップルシートの様な深々とした座り心地のソファに並んで座り、脚を組み、スッと伸びているハイヒールを履いたこの魅惑的な美しい律子の右脚が…
 私のフェチな性癖嗜好の心の目を掴んで離さない。

 いや、目を離せないでいた…

 私にとってのその長い膝下のカタチの良いスネがスーっと伸び、私にとって魅惑の艶やかな光沢を放つストッキングに包まれ、更に、フェチの嗜好を刺激してくるカタチのよいハイヒールの脚先が、眼下に広がる新潟市内のきらびやかな夜景よりも煌めいて見えるのである。

 思い返せば、今夜、接待と称して盛んに私を誘惑してきた竹下雪恵くんのストッキング脚も魅惑的とはいえたのだが…
 この今、目の前にある、いや、鎮座している律子の脚の、ストッキング脚の魅惑さ、美しさには全く敵わない。

 そんな竹下くんの脚に、いや、ストッキング脚に少しでも心が揺れてしまった自分に…
 いいや、そんなストッキングフェチという性癖嗜好の弱さに、自分が情けなく思え、著しく後悔の思いが浮かんできていた。

 ああ、情けない…
 そしてだから、そんなストッキングフェチという揺らぎを律子に見抜かれてしまう自分の弱さに辟易としてしまっていた。

 すると…
「あらあら、浩一さんには夜景なんてどうでもいいみたいなんですねぇ」
 と、律子が少し含み笑いをしながらそう囁いてきたのだ。

「え?」

「だって、さっきからわたしの脚先ばかり見ている様な…」

「え、あ、い、いや…」

 やはり律子には何でも見抜かれてしまうみたいだ…

 いや、私の周りの美しい彼女達は皆、勘が鋭く、全てを見抜かれてしまうようだ…
 
 そう心が一気に騒ついてしまう。

「ホント…お好きなんですね…」

「えっ、あっ、うっ、ううっ」

 すると律子は首を私にもたげながらカラダを密着させてきて…

「あっ、お、おいっ」

 左手をスッと私のチノパンのポケットに忍ばせてきて…

「あら、あらぁ…」

 ポケット越しに股間に触れてきたのである…

 

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