
シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング9 美冴とゆかり
220 電話
チェックアウトをし、ホテルを出ると、まだ午前10時くらいなのに、渋谷の街は凄い人混みと、暑さであった。
「うわっ、暑っ、ダメ、美冴さんタクシーで行きましょう」
ゆかりさんはそう言ってタクシーを拾う。
「とりあえず羽田ランプ目指して…」
タクシー内はエアコンが効いていて快適であった。
「あ、そうだ…」
するとゆかりさんは携帯電話を取り出してくる。
「昨夜、鳴ったら嫌だから、電源切っていたの…」
「あら、わたしもですよ…」
わたしもそう言い、携帯電話を取り出して電源を入れる。
そう、昨夜、携帯電話の着信で、二人の夢の時間を破られたくはなかったのだ…
それにどうせ着信の相手は決まっているから…
そしてチェックをすると、やはり武石健太からの通話と、メールの着信が表示された。
「あ…」
「ん、健太からでも着てた?」
するとゆかりさんが訊いてきた。
「あ、うん、はい…、ゆかりさんは?…」
「わたしは…うんとぉ…」
そう呟きながら携帯電話を操作している。
「あ…ん?…あら…」
なんか、そんな不思議な声を上げてきた。
「杉山くんから…と、ん、知らない番号、彼からは…無いわ…」
そう呟く様に云ってきたのだ。
「知らない番号から…」
「うん、たまにあるのよ、でもたいがいは仕事関係なんだけどさぁ、でも、お盆休みだし、心当たりもないし、間違い電話なんじゃないのかなぁ」
「そうですかぁ…」
彼からはないんだ?…
多分、わたしのそんな言葉尻にそんなニュアンスを感じたのだろう。
「彼は昨夜は10回忌の法事だって云ってたから…」
と、まるで、自分に言い聞かせるかの様に呟いてきた。
「あ、法事かぁ…」
そう、法事は何かと親戚関係が面倒なのである、そしてわたしも…
『ウチも来年は確か7回忌だから、忙しそうだわ…』
そう考えてしまう。
「健太はぁ?」
するとゆかりさんがそう訊いてきた。
「通話とメールの着信表示が…」
チェックアウトをし、ホテルを出ると、まだ午前10時くらいなのに、渋谷の街は凄い人混みと、暑さであった。
「うわっ、暑っ、ダメ、美冴さんタクシーで行きましょう」
ゆかりさんはそう言ってタクシーを拾う。
「とりあえず羽田ランプ目指して…」
タクシー内はエアコンが効いていて快適であった。
「あ、そうだ…」
するとゆかりさんは携帯電話を取り出してくる。
「昨夜、鳴ったら嫌だから、電源切っていたの…」
「あら、わたしもですよ…」
わたしもそう言い、携帯電話を取り出して電源を入れる。
そう、昨夜、携帯電話の着信で、二人の夢の時間を破られたくはなかったのだ…
それにどうせ着信の相手は決まっているから…
そしてチェックをすると、やはり武石健太からの通話と、メールの着信が表示された。
「あ…」
「ん、健太からでも着てた?」
するとゆかりさんが訊いてきた。
「あ、うん、はい…、ゆかりさんは?…」
「わたしは…うんとぉ…」
そう呟きながら携帯電話を操作している。
「あ…ん?…あら…」
なんか、そんな不思議な声を上げてきた。
「杉山くんから…と、ん、知らない番号、彼からは…無いわ…」
そう呟く様に云ってきたのだ。
「知らない番号から…」
「うん、たまにあるのよ、でもたいがいは仕事関係なんだけどさぁ、でも、お盆休みだし、心当たりもないし、間違い電話なんじゃないのかなぁ」
「そうですかぁ…」
彼からはないんだ?…
多分、わたしのそんな言葉尻にそんなニュアンスを感じたのだろう。
「彼は昨夜は10回忌の法事だって云ってたから…」
と、まるで、自分に言い聞かせるかの様に呟いてきた。
「あ、法事かぁ…」
そう、法事は何かと親戚関係が面倒なのである、そしてわたしも…
『ウチも来年は確か7回忌だから、忙しそうだわ…』
そう考えてしまう。
「健太はぁ?」
するとゆかりさんがそう訊いてきた。
「通話とメールの着信表示が…」
