
エッチな女子高生は年上がお好き
第2章 出会い
「また会えるといいですね」
華奢な彼女は、少し上目遣いで俺の目を見て、すぐに目を逸らしてしまった。その一連の動作に魅き込まれてしまっている。
信号が変わって、2人とも歩き始めると、駅はもうすぐ目の前にあった。俺がもっと若くて、勢いのある人間だったら、きっと今からご飯にでも誘ったのに。
33歳にもなってみっともない。こんな若い女性にドキドキするなんて。
「あの、お名前なんていうんですか?僕は花木です」
「はなき、さん。お花の木ですか?変わったお名前なんですね。私は春奈です」
春奈。今の季節と同じ。春風がさーっと吹き抜けて、頭の中で「春奈」と呟いてみた。綺麗な名前だ。
「花の木ですよ。春奈さんも、素敵なお名前ですね」
ドキドキする心が落ち着いてきて、和やかな空気になる。4月の暖かくも冷たい風が、頭を冷やしてくれたよう。
「そう、ですかね?春奈って感じじゃないんで。可愛くないし」
確かに、可愛らしい感じではなくて、少しクールな印象が、逆に春奈とマッチしていて僕は好きだけどな。と思っても言えないものだ。
