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そして愛へ 「改訂版」

第1章 そして愛へ 「改訂版」

 船では、すこしだけセックスをしようと言っていたのに、わたしがセクシーだからと、進さんは、からだ中を舐めてくれましたし、あそこを舐めてくれました。クリトリスも優しく優しくゆっくりゆっくりと、舐めてくれました。そして、あれでわたしのあそこの中を、優しく優しくゆっくりゆっくり長く長く撫で続けてくれるのです。わたし、嬉しくて気持ちよくて、進さんにずっと抱きついていました。そして、裸で抱いてもらったまま眠りました。
 朝目が覚めましてからも、進さんは優しくセックスをしてくれました。そのあとゆっくりお風呂に入り、あがりましたら六時過ぎでした。甲板で朝日を見ているうちに、別府港に着きました。
 喫茶店でモーニングをゆっくり食べて、レンタカーで「やまなみハイウェイ」を走りました。「やまなみハイウェイ」は、ハイウェイという名前がついていますが高速道路ではありません。名前のとおり、山また山のあいだを通っている道路です。見渡す限り、ほんとに山ばっかりです。
 途中、休憩場に何カ所も止まって景色を眺めました。こんなに、山ばっかりの景色を眺めるのは初めてです。気持ちがおおらかになっていくような感じです。海を見続けたときは、穏やかな気持ちになりましたが、山を見ていると、おおらかな気持ちになります。
 「かおりさん。ヤッホーって、叫んでごらん」
 「ヤッホー」
 「私も、ヤッホー」
 「ヤッホー」
 「あっ、向こうの山で、手を振っている人がいるよ」
 「えっ、どこどこ」
 「ごめん。見えるわけないね」
 「もう」
 牛が放牧されているところがありました。何十頭もいました。百頭以上かもしれません。三好達治の『大阿蘇』という詩を思い浮かべました。あの詩は雨のなかの馬でしたが。阿蘇山から、白い噴煙が昇っていました。茶店のような小さなお店で、蕎麦を食べました。黒くてブツブツと切れているような蕎麦でしたが、とっても美味しかったです。蕎麦粉だけで作っているそうです。

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