
刑事とJK
第53章 さよなら
『…ああ、お風呂だああ』
身体をプルプル震わせながら、ゆうひは湯舟に浸かった
あの、謎すぎる島から帰ってきて初めてのお風呂
『落ち着くー…』
全身温まる…気持ちいい
風呂から上がると、メールが1件届いていた
〔明日公園〕
『はいはい///』
ほんと、寂しがり屋なんだから(笑)
――――――――――
「おっす」
『おっす』
ゆうひが公園に着いた時には、斉藤はもうすでにベンチに座っていた
『ここ来るのも、久しぶりな感じする』
「だな」
斉藤は後ろにもたれた
『……』
「……」
特にしゃべることがないな…
別にいいけどさ
「…そういやぁ…」
『?』
斉藤はゆうひの方を振り向いた
「藤野と真理子、2ヶ月後に結婚式挙げるそうだ」
『マジで!!??
すごいすごい!!
絶対行く!!』
「食い物目当てだろ?」
『どっちが』
斉藤は微笑んだ
「食い物っつったら、…何か作ってくれよ」
『今?』
「うん」
…///
こいつ…甘えてるときは
"おう"じゃなくて"うん"って答えるんだよね
ずるいやつ
甘やかしちゃうじゃんか…///
『じゃあ、作るよ』
ゆうひは立ち上がって、自分の家に向かった
斉藤も後から立ち上がり、少し大股で進んで
ゆうひと並んで歩いた
