
刑事とJK
第51章 有人島サバイバル
ゆうひがぐずっていると、数人の女が入って来た
長い髪は後ろで束ねられていて
顔は黒いが、みんなきれいな顔立ちをしている
対照的に、着ている服は清潔そうな白の長いスカート
左肩は出し、右肩の上でそのスカートはくくってある
その女たちが持っていたのは、おいしそうな果物
そして、真っ白の長いスカート
〔ケトゥルトゥルス〕
何を言ってるかわからないが、声もきれいだ
と、突然ゆうひは服を脱がされた
『えええ!!!???///』
抵抗したが、数人に押さえられ…
代わりに、その白い服を着させられた
『な…ななな…』
次に女たちは、果物をゆうひの前に出した
〔ツァイマーヤ〕
ニコッと微笑み、全員ススッと部屋から出て行った
『…食べて…いいのかな…?』
ゆうひはりんごのような物を手に取った
試しにかじってみる
りんごよりも、蜜のように甘く…
『おいしい…』
ついついもうひとつ、もうひとつ、と手を伸ばしてしまった
―――――――――――
「いでっ」
「もっと丁寧に扱いやがれ!!」
男たちは、黙って扉を閉めた
斉藤たちは、牢屋のような所に閉じ込められてしまったのだ
扉はツルで出来ていたが、これがまたなかなか頑丈で
素手では壊せそうにない
「まさか自分が閉じ込められるとはな…」
藤野は腰を下ろした
「刑事が…情けねぇったらありゃしねぇ」
斉藤はギリッと歯を噛んだ
「…どうする?」
「……」
周りには見張りが一人…
「下手には動けねぇ…」
斉藤も地面に座り、頭を抱えた
…ゆうひ
無事でいろよ…
