
扉を開けて AN
第2章 初めての恋
え?まさか 俺の知らないうちに
帰っちゃったんじゃないよな?
訝りながらまーくんの教室に行くと
誰も居ない中 窓際の席で
まーくんが机に突っ伏して眠ってる
「まーくん・・またかよ。ホントどこでも良く寝れるなぁ」
声をかけようと近づいていくと
開け放たれていた窓からの風に乗って
カーテンがふわりと広がり
それと同時に 散りかけの桜の花びらが
名残を惜しむように
ひらひらと教室の中に舞い降りて来た
それはまるで映画のワンシーンのように印象的で
綺麗だな・・と思うのと同時に
もう少しだけ この時間を独り占めしたい、
なんて気持ちも湧いてきたんだ
