
🕯️悪夢の神様🕯️
第17章 真実の悪意
全て撒き終わったのか…彼女は骨壺の中身を確認して…
その骨壺すらも――――…雑に床に捨てた。
そして、クルリと背を向け…
部屋を出ていった。
ひたすら――――…無表情だった彼女は…振り向きもしなかった。
と――――再び景色がグニャリ…と歪み…
俺達は――――また、別の場所にいた。
今度は…立派なホテルの駐車場…
廃墟のラブホテルとは雲泥の差だ。
そして…彼女は――――
駐車徐の一角に立っていた。
見上げると――――目の前には立派なホテルがそびえ立ち…天まで届きそうな勢いだ…。
『ここ――――は…有名な“帝王ホテル”だよ…』
『帝王――――って、あの?帝王?』
日本でも有名なホテルで、多くの芸能人や著名人が結婚式だの披露宴だのをする…有名なホテルである!
『おばあちゃんの、和食のお店がここにあるんだ――――…』
『えっ、あの――――激ウマな親子丼の店?』
未來ちゃんはコクンと首肯く――――…。
しかし、彼女は誰かと待ち合わせしてるんだろうか?
駐車場に立ち…上を見上げ――――動かない。
『上を見たまま…動かないね…』
『だね…』
しかし、数分後――――…彼女は動いた。
ポケットから何かを取り出すと…
その場に…何かを振りかけた。
『――――あの…小瓶…』
