
となりのにぃに
第17章 バレンタインは誰のもの?
家庭科は最後の調理実習で、特別にクッキーを作ってみんなでプチパーティーをするの。
この日だけは男子も真面目に調理に取り組んでて笑えちゃう。
家庭科部の私はめちゃくちゃ重宝されたよ。
「みりかちゃん、粉をふるうのってどうすればいいの? こぼれちゃうよー」
「長谷川ー! 切るように混ぜるってなんだよー? 切んの? 混ぜんの? どっち!?」
先生と2人でみんなを手伝って、クッキーは最高の仕上がりになった。
「今日は特別だから、他の班の人のクッキーも食べてもいいわよ」
先生の一言でお祭り騒ぎ。
「うまー!」
「3班のちょっと焦げてんぞ」
「やっぱ俺らの班が1番じゃね?」
私も他の班にもらいに行こうかな。
「1枚くれよ」
「あ… 中村くん。 いいよ、はい」
「サンキュ。 これほぼお前が作ったんだってな。さっき聞いた」
「そんなことないよ。みんなでやったし」
「いただきます」
私の話を聞いているのか、いないのか、クッキーを口に放りこんでる。
「美味いな」
「でしょ? ほんとに美味しくできたんだ! ね、中村くんの班のももらっていい?」
「あぁ、不味いぞ?」
「そんな訳ないでしょ(笑)」
ボソッと中村くんが何かを言ったけど、聞き取れなかった。
「ごめん、なんて? もう1回言って?」
いつもはよそ見しながら話すのに、今はしっかり私の目を見て言ってきた。
「長谷川の手作り、食べれて嬉しかった」
この日だけは男子も真面目に調理に取り組んでて笑えちゃう。
家庭科部の私はめちゃくちゃ重宝されたよ。
「みりかちゃん、粉をふるうのってどうすればいいの? こぼれちゃうよー」
「長谷川ー! 切るように混ぜるってなんだよー? 切んの? 混ぜんの? どっち!?」
先生と2人でみんなを手伝って、クッキーは最高の仕上がりになった。
「今日は特別だから、他の班の人のクッキーも食べてもいいわよ」
先生の一言でお祭り騒ぎ。
「うまー!」
「3班のちょっと焦げてんぞ」
「やっぱ俺らの班が1番じゃね?」
私も他の班にもらいに行こうかな。
「1枚くれよ」
「あ… 中村くん。 いいよ、はい」
「サンキュ。 これほぼお前が作ったんだってな。さっき聞いた」
「そんなことないよ。みんなでやったし」
「いただきます」
私の話を聞いているのか、いないのか、クッキーを口に放りこんでる。
「美味いな」
「でしょ? ほんとに美味しくできたんだ! ね、中村くんの班のももらっていい?」
「あぁ、不味いぞ?」
「そんな訳ないでしょ(笑)」
ボソッと中村くんが何かを言ったけど、聞き取れなかった。
「ごめん、なんて? もう1回言って?」
いつもはよそ見しながら話すのに、今はしっかり私の目を見て言ってきた。
「長谷川の手作り、食べれて嬉しかった」
