
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第126章 先生の◯◯
「っ、ケホケホ……ッ」
そんな風に飲むもんだから、
「大丈夫か?」
「大丈夫です。ちょっとココアが…」
引っかかっただけなのに、
「身体冷えるな。部屋戻ろう。」
と。
「いえ、ケホッ、本当に大丈夫です。だからもう少し外の空気を…。」
秋の終わりか冬の始まりという季節。
随分ひんやりしてきたこの空気が、今のわたしには気持ちいいのだけど、
「ダメだ。咳してる。部屋戻るぞ。」
結局中庭にいたのは5分ほどで、部屋に連れ戻されてしまった。
