
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第121章 渡米
ガチャッ___
寝室を見て、目をまあるくするひな。
これまた大きいベッドだなとか、部屋と寝室は別なのかとか、もしかしてここで俺と2人で寝るのかとか、考えているのだろう。
まぁ、それについては、
「ここが "俺たちの" ベッドルームな。」
先に答えてやって、
「ひな、ベッド上がって。」
ひなをベッドに座らせ、熱を測り、脈を測り、聴診し、
「蕁麻疹以外は?しんどいことないか?」
「はい…。」
「ん。疲れが大きいと思うから、とりあえず寝て様子見よう。なんだかんだもう22時前だ。」
「さっき車で寝ちゃったのに…。」
「飛行機でもそんなに眠れてないだろ。ひなはゆっくり休むためにアメリカまで来たんだぞ。ここにはお母さんもお父さんもいるし、俺もいる。甘えたらいい。」
と、ひなを抱き寄せておでこにキスを。
すると、
「五条先生…グスッ、ごめんなさい…。」
また急に泣き出すひな。
「どうした、なんで謝るんだ…。」
「わたし、全然連絡しないで突然アメリカにまで来て…グスッ。クリクラ途中でできなくなったのが情けなくて…心配かけて迷惑かけて…」
「ひな?言っただろ?ひなのことは、毎日先生方から聞いていたから。もちろん、体調崩す前のことも全部だぞ。神崎先生にくらいついて、誰よりも実習頑張ってたって。ひなは気づいてないかもしれないけど、ポリクリの後輩もひなを見てすごいって噂してたみたいだ。まぁそれは、神崎先生といたから目立ったのかもしれないがな(笑)ほら、とにかくもう今日は寝なさい。何も不安に心配に思うことないから、大丈夫。」
