
邪恋の爪痕と片恋の彼
第6章 戻らない日常
結局――――…
真壁が出してくれた朝食を俺は食べることが出来なかった。
罪悪感と不安――――それと、恐怖が俺を支配して…
時間になるまで…その場を動けないでいた。
温かく湯気が上がっていたコーヒーにトーストが、どんどん冷めていくのが分かり…それもなんだか苦痛だった。
身支度をして会社に向かうが…
世界が――――――――…
色褪せて…
見えた。
野田に――――…会いたい。
しかし――――――――――――…
その願いは
二度と叶うことは―――――…ないと…
朝の朝礼で
確定した。
