
狼からの招待状
第7章 ブルー・クリスマス
「たいしたことじゃ、ないよ」「そうでしょうね。クリスマスのお買い物、してるぐらいだから…」茶色の仔犬が2匹描かれたバックを下げた親子連れが、通り過ぎてゆく。
「買い物…見てるだけだよ…」ツリーのてっぺんで、銀の星が瞬く。
「チャンミンさんのお見舞いに、早めのプレゼントをしたら?」オルゴールのゆっくりした音色が、インテリアグッズの棚から聴こえる。
少しまえなら、ハロウィーンの飾りがあったショップの内は、クリスマスを迎える雰囲気に様変わりしていた。
ぬいぐるみ。ミニ・カー。恐竜のレプリカ。お人形。……
「うん、チャンミン…」「喧嘩したんですか」「いや…」オルゴールの音に混じって、クリスマスソングが流れ出した。 向かいの本棚のまえにピアノ。誰かが、弾き始めた軽やかなメロディー─
「呪われた結婚…なんて云うんだ」「えっ?」「世界中のファンに恥をさらした…とかもね」「何を?」
ユノはコートを脱いだ。
手を繋いだ二人の少女が、大きな絵本をそれぞれ小脇にして、ラッピングコーナーにゆく。
流れるような金の髪にお揃いの白いリボン。
「買い物…見てるだけだよ…」ツリーのてっぺんで、銀の星が瞬く。
「チャンミンさんのお見舞いに、早めのプレゼントをしたら?」オルゴールのゆっくりした音色が、インテリアグッズの棚から聴こえる。
少しまえなら、ハロウィーンの飾りがあったショップの内は、クリスマスを迎える雰囲気に様変わりしていた。
ぬいぐるみ。ミニ・カー。恐竜のレプリカ。お人形。……
「うん、チャンミン…」「喧嘩したんですか」「いや…」オルゴールの音に混じって、クリスマスソングが流れ出した。 向かいの本棚のまえにピアノ。誰かが、弾き始めた軽やかなメロディー─
「呪われた結婚…なんて云うんだ」「えっ?」「世界中のファンに恥をさらした…とかもね」「何を?」
ユノはコートを脱いだ。
手を繋いだ二人の少女が、大きな絵本をそれぞれ小脇にして、ラッピングコーナーにゆく。
流れるような金の髪にお揃いの白いリボン。
