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ぼっち─選択はあなたに─

第24章 モンブラン城の秘密

 目を覚ますと、眩しい光が飛び込んできた。窓の外には真っ青な空が広がっている。そして一階からは賑やかな声が聴こえてきた。

「帰って来たんだ……」

 あの悪夢のような出来事にもう怯えなくていいんだと思ったら、少し涙が出てきた。

「ヒカル、起きてる?」

 レイナの声だ。
 返事をすると、レイナが部屋の中に入るなり服を手渡してくれた。

「これ、新しい服よ。ヒカルの服は取られたって聞いたから」

 そうだった。
 自分の制服はエマが着ていってしまったのだった。早速着替えると、制服と似たような感じの服でヒカルは驚いた。

「レイナ、これ……」
「前にあなたの服を仕立て屋さんに持っていったことがあるでしょ。その時に珍しい服だからって、仕立て屋さんが色々サイズを計ってたらしくて。同じ服を作れないか頼んでみたの。きっとその方が動きやすいだろうと思って」

 ヒカルはレイナの優しさに泣きそうになった。

「ありがと、レイナっ……」
「お腹空いたでしょ? 今日の朝食はレシピェールさんとメキユが作ってくれたのよ」

 一階に降りると、豪華な料理がテーブルに並べられていた。それぞれのテーブルにはレシピェール、ユズリノ、メキユ、ウラユ、ゲンブ、サチが座っている。


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