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だから愛して

第1章 だから愛して

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 わかってみれば、わたしの体を大切に思ってのことでした。
 やっぱり、智さんは、優しい。
 わたしが、生理の周期は正確だと言い、終わった日を言いますと、
 「じゃあ
  きょうは
  安全日だね
  コンドームは
  いらないみたい
  でも
  もし
  さやかちゃんが
  心配なら
  着けるよ」
 「うーん
  着けてもらおうかな」
 「そうするね」
 「智さんは
  いいの?
  コンドームを着けたら
  あまり
  気持ちよくないんじゃないの?」
 「さやかちゃん
  まだ
  そんなことを
  言うの
  セックスをするのは
  さやかちゃんが
  気持ちよくなるために
  するんだから
  さやかちゃんが
  気持ちよければ
  いいんだよ」
 「智さん
  嬉しい」
 「それに
  そのほうが
  さやかちゃんは
  安心できるでしょう」
 わたしは、どうして妊娠するのかしないのかということを、あまり詳しく知りませんが、女性の卵子の準備ができていないので、精子がきても妊娠しない時期が、安全日というのは知っていました。
 そんな安全日なのに、わたしの体を大切にしたいからと、コンドームを着けてくれると言うのです。
 わたしは、立っていって、嬉しいよ~と言って、智さんに抱きつきました。
 智さんは、わたしを抱きとめて、わたしの顔をあげさせて、キスをしてくれました。
 そしてそのまま、しばらく抱いてくれていました。

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