
※私はドMじゃありません!
第1章 round1. ロータープレイ(外)
「どれがいい?あずが好きなの選んで」
「は?」
ここは、ド○キのR18コーナー。
カーテンで仕切られ、今は擬似的に二人からの空間ができあがっている。
目の前には、ピンクのもの、ブルーのもの、下着、コスプレ、得体の知れないドリンク
棚にぎっしりと敷き詰められた、色とりどりで卑猥なものが私たちを見つめている。
そんなものを目の前にして、この人は、隣にいるこの人は、なんて言った?
「なんで、私が選ぶの。ゆうくんが好きなやつでいいよ」
「だめ。あずが選んだやつがいい」
な…
おそらく赤くなっているであろう私を見ながら、ニヤニヤしている顔が視界の隅にうつる。
「やだ、ゆうくんがえらんで」
いつもは自分から手を繋いでくるくせに、今は私が腕をつかもうとしても防がれてしまう。
立場が悪くなると、ひっついて顔を隠そうとする癖を見抜かれている………。
大人のおもちゃのことは、知識としてはあるが、実際には使ったことはない。
ましてや自分で選ぶなんて、まるで私が痴女ではないか。
そんなことを考え、震えながら下を向いて固まる私を見下ろし、
「どれがいいの、早くして」
なんていう、超根性の悪い彼がそう
私(あずさ)の彼氏、ゆうとである。
