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Happiness day

第28章 Crasy Moon ~キミ•ハ•ムテキ~

バゲットを食べて、コーヒーのおかわりもして
まったりとしながら、少ししおんの事を聞いてみた

「普段は仕事何してるの?」

『事務』

「へぇ、事務かぁ…
俺さ、てっきり、プロのモデルさんだと思ってたんだ」

ブンブンと首を振りながら、文字を見せるしおん

『それは絶対ない!』

「え〜?そう?こんなに綺麗なのになぁ…
背も高いし、体の線も細いから、モデルさんになれるんじゃない?」

『全然キレイじゃない!』

真面目な顔で、ノートを突きつけるように俺に見せる

本気の否定だな…しかも、ちょっと機嫌が悪そう

女性って『綺麗』って言われると喜ぶもんだと思ってたのに
しおんは、違うのかな…

「綺麗って言われるの、嫌なの?
今までだって、言われた事あるだろ?」

『キレイじゃないのに、キレイって言われるからイヤ』

「自分の顔、綺麗とか、可愛いとか思わないんだ?」

しおんは躊躇うことなく、コクっと頷く

「そっかぁ…しおんの顔は、一般的には綺麗って判断される顔だと思うんだけどなぁ…
俺なんて、あのポスターに一目惚れしたし」

『だから、それは松岡さんの腕が良いからだってば』

あれ?この話ってしおんにしたっけ?
まるで、前にもしたかの様な返しだけど…
櫻井さんに聞いてたのかな

「松岡さんの腕が良いのはわかってるよ?
でも、しおんだからなんだってば
今日、生のしおんを初めて見た時も、綺麗だと思った
俺の目と直感に間違いはなかったって…
これって、二目惚れって言うのかな?」

しおんは目を見開いて俺を見詰める

「…しおん…仕事抜きで、また会って欲しいって言ったら、迷惑?」

しおんは、困った表情を浮かべたまま、何も返事を返してくれなかった

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