
Happiness day
第28章 Crasy Moon ~キミ•ハ•ムテキ~
掴まれた手首を見下ろしてる彼
「あっ!すみませんっ!つい!」
慌てて手首から手を離した
乗り気じゃないのに、これ以上機嫌を損ねられたら最悪だ
「失礼しました。ですが、彼もそれくらい必死で彼女のことを探しているんです」
ニノがフォローを入れてくれると、彼はこちらに向き直った
「いえ、大丈夫です
気になさらないでください」
声的には怒っては無い?
「翔…わざわざ足を運んでくださったんだ。
少し話を聞いて差し上げるくらいしたらどうだ?」
松岡さんが自分の隣のスペースをポンポンと叩くと、『はぁ…』と小さく息を吐き出した彼…
「…わかりました」
彼が松岡さんの隣に座った
取り敢えず足止め出来た事にホッとして、大きく頭を下げた
「ありがとうございますっ」
「頭を上げてください
『少し』話を聞くだけなんで…」
『少し』は強調されたけど、そんぐらいじゃめげねぇぞ
「で?彼女の何をお聞きになりたいんです?」
俺はポケットから名刺を出して、彼に差し出した
「俺、イラストレーターやってます」
彼が手にした名刺に目を落とす
「大野智さん…」
「はい。今の仕事に、どうしても彼女が必要なんです
それで彼女と連絡を取れる人を探していました」
「必要?なんの為に?」
「今、依頼受けてる仕事が、恋愛小説の挿絵と表紙なんですが
その表紙を描くのに、彼女にモデルをしてもらいたいんです」
「表紙のモデル?
彼女である必要がありますか?
女性なら、その辺にいくらでもいるでしょう?」
「いくらでもいる人じゃ駄目なんです!
彼女じゃないと駄目なんです!」
「あっ!すみませんっ!つい!」
慌てて手首から手を離した
乗り気じゃないのに、これ以上機嫌を損ねられたら最悪だ
「失礼しました。ですが、彼もそれくらい必死で彼女のことを探しているんです」
ニノがフォローを入れてくれると、彼はこちらに向き直った
「いえ、大丈夫です
気になさらないでください」
声的には怒っては無い?
「翔…わざわざ足を運んでくださったんだ。
少し話を聞いて差し上げるくらいしたらどうだ?」
松岡さんが自分の隣のスペースをポンポンと叩くと、『はぁ…』と小さく息を吐き出した彼…
「…わかりました」
彼が松岡さんの隣に座った
取り敢えず足止め出来た事にホッとして、大きく頭を下げた
「ありがとうございますっ」
「頭を上げてください
『少し』話を聞くだけなんで…」
『少し』は強調されたけど、そんぐらいじゃめげねぇぞ
「で?彼女の何をお聞きになりたいんです?」
俺はポケットから名刺を出して、彼に差し出した
「俺、イラストレーターやってます」
彼が手にした名刺に目を落とす
「大野智さん…」
「はい。今の仕事に、どうしても彼女が必要なんです
それで彼女と連絡を取れる人を探していました」
「必要?なんの為に?」
「今、依頼受けてる仕事が、恋愛小説の挿絵と表紙なんですが
その表紙を描くのに、彼女にモデルをしてもらいたいんです」
「表紙のモデル?
彼女である必要がありますか?
女性なら、その辺にいくらでもいるでしょう?」
「いくらでもいる人じゃ駄目なんです!
彼女じゃないと駄目なんです!」
