テキストサイズ

take a breather

第3章 このままもっと

「で、なんで付き合うことにしたの?
ニノから言ったの?」

「いや、俺から」

「潤から?ニノの気持ちがわかったから?」

「違うよ。それがこの一年間大変だった理由」

潤は苦笑いしながらビールジョッキを口に運んだ。

「どういうこと?」

「さっき智が言っただろ?遊び人だと思われるって。
まさにその状態になっちゃったんだよ、俺。
真面目な子は近付いて来ないし、来るのは遊びを目的とした奴らばかり…
でもさ、俺、礼儀とかうるさいじゃん」

「だよなぁ。見た目とは大違い」

潤は人にも厳しいけど、自分にも厳しい奴。
部活の後輩とか挨拶が小さいだけでお小言がはじまる
でもその分自分も、相手が誰だろうとしっかり挨拶してた

「それがまた悪循環と言うかさ。
遊び目的で付き合うから、口煩く注意すると『え~、イメージと違う』とか、勝手なことぬかして去っていくんだ。
お前のイメージなんか知るかよ、って話なんだけど
でも俺の責任でもあるんだよな。 
そう見られる行動を取ってきたのは俺なんだし…
それで気付いたって訳、カズがなんであんな風に言ってたのかってこと。
こうなることがわかってたんだな、ってさ」

昔からニノは物事を客観的に見る事が出来た
的確なアドバイスとかもくれたし
冷たそうに見えるけど、実はそうじゃなくて冷静に判断をするからそう見られがちなんだよな

感情の大きな乱れがないところは智くんと似てる

似た者同士の二人だから智くんはニノの気持ちわかったのかな。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ