
take a breather
第10章 Lotus
いい歳した大人が手を引かれて歩いてる
恥ずかしいなら振り解けばいいのに
なぜかそうする気にはなれなくて…
電車に揺られ どこに行くんだろうと思ってはみても
それを智くんに問うことはせず
ただただ智くんについて行くだけ…
見慣れた景色が目に入り
そこで漸く口を開いた
「ここ…」
智くんの店…その前を通り過ぎ建物横の階段を上がる
2階の階段上がってすぐの部屋の前に立ち止まり
智くんは俺の手を解放した
智くんはポケットに手を突っ込み鍵を取り出すとその鍵を鍵穴に挿した
「ここ、俺の家…」
振り向いた智くんが玄関ドアを開けながら微笑んだ
「入って?」
黙ってついて来ちゃったけど
智くんは俺を連れてきて何をしようとしているのだろう…
泣いてる俺をあのまま店に置いておけなかった?
だったらもう涙も止まったし
智くんの家に上がる必要もないんじゃ…
「智くん…俺 もう大丈夫だから…帰るね」
振り返り立ち去ろうとする俺の腕を智くんが掴んだ
「ダメ…帰さない…ちゃんと話しよ?」
智くんの有無を言わさぬ語気に踏み出した足が止まる
今の状況で智くんと何を話す?
どうしようかと躊躇っていると…
「翔ちゃん…お願いだから入って?」
その言葉に振り向けば 智くんが真剣な眼差しで俺を見つめてる
はじめて見る智くんの表情…
狡いよ…そんな顔見せられたら
俺…嫌って言えない…
俺が小さく頷くと 智くんの手が俺の腕から手へと移り
握りしめらた手を引かれ 部屋の中へと連れていかれた
恥ずかしいなら振り解けばいいのに
なぜかそうする気にはなれなくて…
電車に揺られ どこに行くんだろうと思ってはみても
それを智くんに問うことはせず
ただただ智くんについて行くだけ…
見慣れた景色が目に入り
そこで漸く口を開いた
「ここ…」
智くんの店…その前を通り過ぎ建物横の階段を上がる
2階の階段上がってすぐの部屋の前に立ち止まり
智くんは俺の手を解放した
智くんはポケットに手を突っ込み鍵を取り出すとその鍵を鍵穴に挿した
「ここ、俺の家…」
振り向いた智くんが玄関ドアを開けながら微笑んだ
「入って?」
黙ってついて来ちゃったけど
智くんは俺を連れてきて何をしようとしているのだろう…
泣いてる俺をあのまま店に置いておけなかった?
だったらもう涙も止まったし
智くんの家に上がる必要もないんじゃ…
「智くん…俺 もう大丈夫だから…帰るね」
振り返り立ち去ろうとする俺の腕を智くんが掴んだ
「ダメ…帰さない…ちゃんと話しよ?」
智くんの有無を言わさぬ語気に踏み出した足が止まる
今の状況で智くんと何を話す?
どうしようかと躊躇っていると…
「翔ちゃん…お願いだから入って?」
その言葉に振り向けば 智くんが真剣な眼差しで俺を見つめてる
はじめて見る智くんの表情…
狡いよ…そんな顔見せられたら
俺…嫌って言えない…
俺が小さく頷くと 智くんの手が俺の腕から手へと移り
握りしめらた手を引かれ 部屋の中へと連れていかれた
