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take a breather

第10章 Lotus

「おおちゃんって、俺の知り合いの友達なの
最初会った時から面白い人だなぁ、と思って
意気投合したんだよね」

それはわかる気がする
このふたりは似てる所があるんだ

人に対して許容が広い

智くんに関しては想像でしかないけど
でもあの雰囲気からして 相葉さんと同じように器がデカそう

「智くんってプライベートでもほんわかですか?」

「ははっ、『ほんわか』か…その表現あってんね
うん。すっげぇほんわかしてる
でもそれだけじゃなくて、しっかりもしてるんだよ?」

「でしょうね…あの若さで自分の店開くぐらいなんですから
目標に向かって生きてこられたんでしょう」

「お〜、流石翔ちゃん
人の上辺だけ見てないねぇ」

「この仕事は信用が大切ですから
相手先がコケたらこちらだって大ダメージですよ?
デザイン考えて 見積もり作って
やっぱりキャンセルなんて言われたらそこまでしてきた仕事が全てパー
時間と経費の無駄になる
ある程度信用が持てる人物じゃないとこちらだって話を進められません」

「おおちゃんは信用出来そうな人ってこと?」

「まぁ、相葉さんの紹介ですし
敬語は使えないけど、考え方は真面目そうなんで」

「そっか、良かった良かった…
紹介した甲斐があったよ」

「こちらこそありがとうございます
良い方紹介してくれて
今度行くときはパンもご馳走してくれるんですよ」

「へぇ〜、いいなぁ…俺も食べたい」

「店がオープンしたら買ってあげてください」

「そうだね、そうする。カズと一緒に買いに行こ〜」

「カズ?」

「うん。俺とおおちゃんの共通の知り合い」

「あぁ…ふたりを引き合わせたお友達ですか」

「ううん、お友達じゃなくて恋人ね」

「…誰の?」

「ん?俺の…」

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