
take a breather
第7章 コイゴコロ
その後も『お見送り』と称し、櫻井の腰に手を添え出口まで付いてくる城島部長
なんなんだ…この会社の人間は…
それにしても、櫻井も少しは抵抗しろよ
なんで和やかに笑顔で応対してんだよ
若干のイラつきを感じる
そのイラつきを感じながら、何も出来ない自分に更にイライラが募る
「ありがとうございました」
櫻井がにこやかに挨拶をすると、城島部長と村上さんもデレデレといった表情で挨拶をする
「お疲れ様でした」
「またお待ちしていますよ」
櫻井が笑顔で挨拶しているのに、俺が無愛想にするわけにはいかない
「それでは失礼します」
飛びっきりの営業スマイルで挨拶をした
振り返った途端、俺の顔からは笑顔が消える
それにしても櫻井はあんな状況でよく耐えてくれたよな
大切な仕事相手だから下手に動けないし…ほんと申し訳ないことしたな
「悪かったな」
隣を歩く櫻井を見た
「何がです?」
キョトンとした表情を浮かべ小首を傾げる
「嫌じゃなかった?あのふたりに触られて」
「えっ?あんなのどうってことないですよ?」
ニコッと笑う櫻井
「『どうってことない』?」
「ええ…だって学生の頃はもっと激しい挨拶されてましたから」
ニコニコ笑う櫻井に嘘はなさそう
本当に櫻井にとってはどうってことない事なんだろう
でも『もっと激しい挨拶』ってなんだよ!
お前は今までどんな挨拶をされて来たんだ?
なんなんだ…この会社の人間は…
それにしても、櫻井も少しは抵抗しろよ
なんで和やかに笑顔で応対してんだよ
若干のイラつきを感じる
そのイラつきを感じながら、何も出来ない自分に更にイライラが募る
「ありがとうございました」
櫻井がにこやかに挨拶をすると、城島部長と村上さんもデレデレといった表情で挨拶をする
「お疲れ様でした」
「またお待ちしていますよ」
櫻井が笑顔で挨拶しているのに、俺が無愛想にするわけにはいかない
「それでは失礼します」
飛びっきりの営業スマイルで挨拶をした
振り返った途端、俺の顔からは笑顔が消える
それにしても櫻井はあんな状況でよく耐えてくれたよな
大切な仕事相手だから下手に動けないし…ほんと申し訳ないことしたな
「悪かったな」
隣を歩く櫻井を見た
「何がです?」
キョトンとした表情を浮かべ小首を傾げる
「嫌じゃなかった?あのふたりに触られて」
「えっ?あんなのどうってことないですよ?」
ニコッと笑う櫻井
「『どうってことない』?」
「ええ…だって学生の頃はもっと激しい挨拶されてましたから」
ニコニコ笑う櫻井に嘘はなさそう
本当に櫻井にとってはどうってことない事なんだろう
でも『もっと激しい挨拶』ってなんだよ!
お前は今までどんな挨拶をされて来たんだ?
