
take a breather
第25章 P・A・R・A・D・O・X
我がクラスの甘味処は大盛況
なかなか女子からお許しが貰えず、クラスから離れられずにいた
ようやく解放されたのは昼過ぎ
昼休憩も兼ねての事だった
どこで昼メシ食おう…
この格好のままで、他のクラスの店で飯を食うのはちょっと恥ずい
『着物は脱いじゃダメ』と女子たちに釘を刺されたしな
あと二着用意されていた町娘の着物は、他の奴らが代わる代わる着てるのに
なんで俺だけ…
しゃあない、パンでも買って人目に付かず飯を食える場所を探すか
パンを販売してるクラスに行こうとしたら、大野先生が向こうから歩いてくる
「あれ?どこか行くの?」
「はい。ずっと休みなしだったから、これから昼休憩です」
「なんだ、そっか…
今から櫻井くんのクラスの甘味処に行こうと思ったのに」
朝来た時は、何も食べずに帰って行ったもんな
「是非行ってきてください
あの様子だともうすぐ完売しちゃうかも」
「う〜ん…櫻井くんは、お昼何食べるの?」
「俺はこの格好でひとりで食べるのは気が引けるので
パンでも買って、どこか静かな所で食べます」
「なら、準備室使いなよ
あそこなら誰も来ないし」
「いいんですか?お借りして」
「ふふっ、いつも来てるじゃん
今更遠慮しないでよ」
「じゃあお借りしますね」
「どうぞどうぞ」
大野先生に頭を下げ歩き出すと、大野先生が隣に並んで歩く
「えっ?大野先生、ウチのクラスに行くんじゃ…」
「行こうと思ったけど、櫻井くんいないし…
一緒にパン買って食べる事にした
その方が可愛い町娘、独り占め出来るしね」
独り占めしたいなんて…冗談だよね
そんなの、わかりきってる事なのに…
それでも嬉しくて、頬が緩んでしまう
なかなか女子からお許しが貰えず、クラスから離れられずにいた
ようやく解放されたのは昼過ぎ
昼休憩も兼ねての事だった
どこで昼メシ食おう…
この格好のままで、他のクラスの店で飯を食うのはちょっと恥ずい
『着物は脱いじゃダメ』と女子たちに釘を刺されたしな
あと二着用意されていた町娘の着物は、他の奴らが代わる代わる着てるのに
なんで俺だけ…
しゃあない、パンでも買って人目に付かず飯を食える場所を探すか
パンを販売してるクラスに行こうとしたら、大野先生が向こうから歩いてくる
「あれ?どこか行くの?」
「はい。ずっと休みなしだったから、これから昼休憩です」
「なんだ、そっか…
今から櫻井くんのクラスの甘味処に行こうと思ったのに」
朝来た時は、何も食べずに帰って行ったもんな
「是非行ってきてください
あの様子だともうすぐ完売しちゃうかも」
「う〜ん…櫻井くんは、お昼何食べるの?」
「俺はこの格好でひとりで食べるのは気が引けるので
パンでも買って、どこか静かな所で食べます」
「なら、準備室使いなよ
あそこなら誰も来ないし」
「いいんですか?お借りして」
「ふふっ、いつも来てるじゃん
今更遠慮しないでよ」
「じゃあお借りしますね」
「どうぞどうぞ」
大野先生に頭を下げ歩き出すと、大野先生が隣に並んで歩く
「えっ?大野先生、ウチのクラスに行くんじゃ…」
「行こうと思ったけど、櫻井くんいないし…
一緒にパン買って食べる事にした
その方が可愛い町娘、独り占め出来るしね」
独り占めしたいなんて…冗談だよね
そんなの、わかりきってる事なのに…
それでも嬉しくて、頬が緩んでしまう
