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take a breather

第23章 証

「ミィ…」

耳元で小さな鳴き声が聞こえる

「ん…はよ、ブルー…メシだよな…」

「ミャ〜」

まだ寝ていたいけど、仕方ない…

翔を気遣って小さな声で鳴いてくれたんだから、その思いには応えないと

まぁ、今日の翔は多少の事では起きないだろうけどな

コーヒーメーカーをセットし、ブルーのエサを用意する

「おまたせ…」

ブルーの前にエサ入れを置いた

「ミャ」

挨拶をしてエサを食べ始めた

ブルーの横に座りコーヒーを飲む

「うまいか?ブルー」

夢中になってエサを食べているブルー
いつもより、少し遅い時間…

俺の事も気遣ってくれたのか、本当にいい子に育ったな

ほぼエサを食べ終わったブルーの体を撫でた

「なぁ、ブルー
お前がここに来て、明日で丁度1年経つって知ってるか?」

エサを食べ終わったブルーが、口の周りを舐めながら俺を見上げた

「ミ?」

「さすがに覚えてないか…
お前、生まれたばっかだったもんな」

翔はわかっているのかな…
明日が記念日だって事

「あいつ…どんな反応するかな」

呟く俺をブルーが首を傾げ見つめた

「さてっ、洗濯でもしますか」

外は快晴…絶好の洗濯日和

「良い1日になるといいな…」

風呂場に向かって歩き出した

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