
take a breather
第23章 証
ピアノの演奏が終わると、絵莉はパチパチと手を叩いた
「素敵…」
うっとりとした眼差しが、翔に注がれたままだ
「久しぶりだったから、ドキドキしたよ…
でも、絵莉ちゃんに喜んでもらえて良かった」
「ねぇ、ピアノ、翔くんが教えてよ」
「俺?駄目だよ
せっかく習うなら、ちゃんとした先生に付いてちゃんと指導して貰った方がいい」
「え〜。翔くんだって十分上手じゃない」
「俺なんて全然…
俺だって、また先生に付いて習いたいくらい」
「そうなんだぁ…残念…」
本気で残念そうな絵莉
翔が引き受けなくて良かった…
もし引き受けたら、毎週のように絵莉がウチに来るか、翔がねぇちゃん家に行かなきゃならないんだろ?
たまにならいいが、毎週ふたりの時間を邪魔されるのは勘弁だ…
でも『また習いたい』って事は、ピアノはやりたいのかな
それなら本当にウチにピアノ置けばいいのに…
そしたら、いつでも翔がピアノを弾く姿が見られる
「翔」
「はい?」
「翔が使っていたピアノってもう無いの?」
「実家にありますよ?どうしてです?」
「ピアノやりたいなら、ウチに置けば?」
「ん〜…それはちょっと難しいですね」
「なんで?」
「実家のピアノはグランドピアノなので…」
「へっ⁈グランド…なの?」
「はい…」
苦笑いする翔
「マジか…」
翔の実家の事って詳しく知らないけど
もしかして、こいつ…お坊ちゃん、なのか?
普通のピアノだってそこそこの値段するのに…
いや、その前に
グランドピアノを置ける家って、どんだけだよ
「素敵…」
うっとりとした眼差しが、翔に注がれたままだ
「久しぶりだったから、ドキドキしたよ…
でも、絵莉ちゃんに喜んでもらえて良かった」
「ねぇ、ピアノ、翔くんが教えてよ」
「俺?駄目だよ
せっかく習うなら、ちゃんとした先生に付いてちゃんと指導して貰った方がいい」
「え〜。翔くんだって十分上手じゃない」
「俺なんて全然…
俺だって、また先生に付いて習いたいくらい」
「そうなんだぁ…残念…」
本気で残念そうな絵莉
翔が引き受けなくて良かった…
もし引き受けたら、毎週のように絵莉がウチに来るか、翔がねぇちゃん家に行かなきゃならないんだろ?
たまにならいいが、毎週ふたりの時間を邪魔されるのは勘弁だ…
でも『また習いたい』って事は、ピアノはやりたいのかな
それなら本当にウチにピアノ置けばいいのに…
そしたら、いつでも翔がピアノを弾く姿が見られる
「翔」
「はい?」
「翔が使っていたピアノってもう無いの?」
「実家にありますよ?どうしてです?」
「ピアノやりたいなら、ウチに置けば?」
「ん〜…それはちょっと難しいですね」
「なんで?」
「実家のピアノはグランドピアノなので…」
「へっ⁈グランド…なの?」
「はい…」
苦笑いする翔
「マジか…」
翔の実家の事って詳しく知らないけど
もしかして、こいつ…お坊ちゃん、なのか?
普通のピアノだってそこそこの値段するのに…
いや、その前に
グランドピアノを置ける家って、どんだけだよ
