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『ま゜』

第8章 ドラゴンキングとの戦い

“な……なんと!?”

 水戸さんのHPは、残り1となっている。

 だが、それはどんな攻撃を受けても減ることのない「1」。

 しかも、ステータスのウィンドウの色は赤になっている。

“ゾンビ……という理由か……”

「水戸さんは、すでに死体なのだから、これ以上死なない。だから、あの数字も減ることはない。つまり、ゲーム続行でしょ」

 水戸さんとドラゴンキングは、睨みあっていた。

 いや、正確に言うならば、水戸さんは怯えて立ち竦み、ドラゴンキングは怠さと体力の限界により、動けないのだ。

“まて……あの屍女の菌でやられているなら……勇者わわわわはゾンビとして復活するかもしれないぞ”

「水戸さんは、月に1回、予防接種を受けてるから、病原菌による体液の感染はあってもゾンビまではならないわ。まあ、感染したってことは、まだ予防接種に行ってないかもね」

“いや、お主らは、どんな社会で暮らしてるんだぁっ!!”

「私達は……ただの家政婦よ」

 水戸さんは怯えている。

 ドラゴンキングは、悪寒を感じて動けない。

 50ポイントのダメージを受けた。

 水戸さんは怯えている。

 ドラゴンキングは、目眩がして動けない。

 50ポイントのダメージを受けた。

 水戸さんは怯えて立ち竦んでいる。

 ドラゴンキングは、動けない。

 50ポイントのダメージを受けた。




 ドラゴンキングを倒した。


  GAME CLEAR

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