
地味に甘い君
第21章 それぞれの就活
「――――赤羽?」
「ヤマト君?」
ハッと声のする方を見ると――――…
ヤマト君が手に買い物袋を下げて…交差点の向こう側にいた。
僕とヤマト君が立っていた交差点はちょうど互いの家の中間点…
ザワつく胸を落ち着かせてたくてボーッと立っていた僕に…
信号が青になりこちらに駆け寄る猫背のヤマト君。
「///どうして赤羽がここに?もしかして…俺んちに来るつもりだったのか?」
「///あっ――――うん」
僕は書店からヤマト君のアパートに無我夢中で向かっていた…
「会いたくて――――…どうしても…」
「///は?っバカか…ここ…外だぞ…」
「あっ――――ごめん…でも…でも――――…すごく…会いたくて…」
本当はヤマト君に抱きつきたかった。
抱きついて、キスして…押し倒したかった。
「///スーパーで適用に買ってきたら…赤羽…何か作れよ…」
「///うん」
