テキストサイズ

先生の秘密

第3章 ◎VS

「泣くなよ…。俺は…お前が心配で仕方ねーんだよ。無自覚だしドジだから目離してらんないんだよ」
あたしはいつだって和樹に守られてたんだね…。
ごめんね…和樹。
バカな言い合いばっかりだけど、何だかんだあたしはいつも和樹に守られてたと思う。
15年前に溺れたときも
変な不良に絡まれたときも
ママと喧嘩して家出したときも
あたしが風邪をひいたときも…いつだって助けてくれたよね。
あたしわかってなかったんだ。
どれだけ和樹に救われてきたか。
和樹に感謝の気持ち忘れてた。
「…和樹……ありがとう」
あたしは和樹の胸の中で言った。
「許す…。ばかここ」
和樹はあたしの頭を優しく撫でた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ