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遠くの恋人より近くの同僚

第6章 思わぬ方向へ……

「カウンターで握りたてのお寿司を
食べてみたいんですけど……」


恐る恐る吉田の様子を窺う。


“殺すよ”って顔をしていた。


「構いませんよ。ねぇ?あなた」

「勿論ですよ。ただ、美人さん相手に
握るのは緊張してしまいますけど」


よっしゃぁぁぁッッッ!!!


カウンターデビューッッッ!!!


「成瀬さん。他のお客様に御迷惑を
掛けないよう、お願いしますね」


吉田の掛けてくれた言葉は
優しいけど……顔がッッ!!


……最後の晩餐になりそうだ、これは。

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