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ただ今嫉妬宮発動中!

第3章 嫉妬宮その2~N×J×S★続きの章★



潤 side



和が前からやって来るのが見えて……


翔君が、オレの肩に腕を回してるもんだから


慌てて、オレは翔君の腕をほどいた。


やっぱり、和には見られたくない。


って思いからだった。


昨日の和は、翔君がオレと友達になって


くれたのが気に食わなくて……


身体の関係を止めたいって言ったオレの


言葉はスルーされて。


メチャクチャに抱かれたんだから。


少しでも、和の不機嫌になるスイッチを


押してしまうような事はしたくなかったんだ。


翔君に、迷惑かけない為にも……




だけど……。



和は、翔君に近付いてきた。



……どうしたいの?


和、なにしに来たの?


笑ってるけど。



オレには分かる。



心は、全然笑ってないって……



「潤と友達になってくれてありがとね。」




なんて。



思ってもないような台詞を口にしてる
目の前の和が、怖かった。



翔君を、巻き込みたくない。



絶対に。


せっかく、出来た友達だから。


翔君は誰に対しても人当たりはいいし、



優しいから。




その綺麗な顔で和に語りかける。



豪快に笑いながら。



オレに、彼女がいるとかいないとか……



もう、そんな話……



和も目の前にいるのに、どういう顔して
いいか分からなかった。


翔君が指摘してきた、首筋のキスマークも。



そのやり取りを和が、嬉しそうに微笑んでるのが
話してるのが怖かった。




何より。





……翔君に気付かれた事が嫌だって思った。




オレと和の間に流れる空気を……





どうか、どうか……





翔君が読み取る事がありませんように。




心の中で願って。




和と別れた。




すれ違い様の、和の言葉に……




一瞬。




息を呑んで、隣の翔君に聞かれたんじゃないか
って……


焦ったオレ……



和には、学校では会いたくないって。


強く思った。

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