
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第1章 伯爵様は…
住み込みで――――…ここに住む貴族様の世話とか?
上司から何も知らされず「ここへ異動だ」と、言われたけど…
上司すら、この課が何をするところか知らない!
前任が定年したとか…しないとか…で、何十年ぶりの人事異動…
なのに!?何で私?!
何で私なの!?
学力も体力もそこそこの私が!?何故に貴族様の――――…
もう、やだ――――!!帰りたい!
「お待ちしておりました!有森様ですね?」
「きゃー!!!誰――――!!」
葡萄園の入り口でウロウロしていた私の目の前に12歳ぐらいの可愛らしい男の子が立っていた!
「始めまして、アレキサンダー様の元で小間使いをさせていただいています。ピノ彦と申します!」
「――――ピノ彦…?凄い名前…アダ名?」
「いえ、アレキサンダー様から頂いた大事な本名でございます」
頂いた――――?本名?
もう、とっちらかってないか?
ピノ彦と名のる小間使いの少年はカッチリとしたショートパンツのスーツ姿に蝶ネクタイと、元気印でニコニコと可愛らしい
「警視庁から連絡は来ておりました!アレキサンダー様は、とてもお優しい方ですので直ぐに仲良くなれると思います!」
