
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第7章 伯爵とピノ彦
――――…その頃…葡萄園にワインを取りに来たピノ彦は…
「白本――――…ご主人様のワインを取りに来ましたが、準備出来てますか?」
声をかけると白本が奥から年代物のワインを何本か抱え出てきた
「ピノ彦さん…こちらですね――――…」
白本は自分よりだいぶ若く見えるピノ彦を“さん”付けで呼び頭を負か深々と下げた
「孫の二葉と葵葉は元気に育っているか?」
「ええ、おかげさまで――――…ピノ彦さんが二葉を取り上げてくださったのが昨日のように思い出されます…」
「もう、4、5年も前の話しです――――…二葉はもう幼稚園ですよね…ん?来年は小学生ですか?早いですね」
白本は棚に飾ってある孫娘の写真を手に取る
そこには生まれたての赤ん坊を抱っこするピノ彦の姿があった
「小学生になったら…ご主人様は二葉にもモエモエっとなるのでしょうか――――…」
