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大「…そうなの？」


「そーだよ！ノーダメージ！ノーライフ！」←？


大「(じっ…)」

っ…
黙って俺の顔を見る大野っち。
美人の真顔のド迫力といったら…


ドギマギ…ドギマギ…
相手は女の子でもないのに、心臓が速くなっていく。


大「タケちゃん。ホントにホント？嘘ついてない？」

更には俺の両腕をがしっと掴み、真剣な顔を近づけてまだ疑いにかかる。

「っ…はぁ？！本当だよ！なんで嘘つかなきゃいけないの！」
てか俺がどうなろうと大野っちに関係ないだろ！
思わず出そうになった言葉は、寸でのところで呑み込まれた。

何故なら

大「なら…良かった……」


「んなっ」

目の前で、良かった。と息を吐くのと同時に、それはそれは、安心したかのように笑ったからだ。

今度は、ドキーっ！と跳ねた心臓。


なんだその顔！当たり前だろ！俺の事なんか誰が気に入るんだよ！！



大「あ、そうだ。ねぇタケちゃん？」


「な…はあ？」
思わず冷たくなってしまった返事。

だって、見ればもう既にいつも通りな大野っちがそこにいんだもん。
そんでもって、そんな俺の態度は全く気になんない様子で

大「タケちゃんがザルってどういうこと？」って聞いてきた。


…

……

「…いや、逆に聞いていい？大野っちってなんでそんな無知で世間知らずなの？」

この講義を一緒に受けてれば、大野っち頭の良さはわかるけど、それだけじゃ補いきれないあまりにも度重なる不可解な言動に、本音が出た。


大「えー？タケちゃんと翔くんが、物知りなだけじゃない？」

俺の吐いた毒。絶対気が付いてなんかいないんだろうな。
んふふふ。と横で首をかしげて嬉しそうに笑う大野っち。

いや何故嬉しがる？

…

天然…不思議っ子…こんどは俺が訳ワカメ。


大「喋る人いなかったからかなぁ？」


「え…」


大「だって俺…ぁ！わ。ヤバい！講義始まるよ！タケちゃん行こう！早く早く！」


「…あぁ…うん…」


既に走り出してしまった大野っちの後を、俺は慌てて追いかけた。